2013年12月22日日曜日

セレクトショップ京「妙喜庵待庵古材茶箱展」がはじまりました!


こんばんは、小田薫です。

今日は冬至ですね。
寒波が年末にかけてまたやって来るそうなので、柚子湯に入って
体を温めてくださいね。


さて、12月19日(木)から「妙喜庵待庵古材茶箱展」はじまったので、
私は今年2回目の京都に行って参りました。

「待庵の古材で作った茶箱の中を設える」というテーマのこの展示。
他の作家さん方はどんなものを作られたのかと、
楽しみにしていました。

会場入り口左手の棚に、ちょこんと私の作品が展示されていました。



こんな感じで展示していただきました。
今回はお茶箱とセットで展示・販売しています。





作品を制作をするにあたっての文章を一緒に展示しているので、
ブログでもご紹介したいと思います。

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妙喜庵「待庵」の普請の際に出る古材を使ったお茶箱をはじめて手に取った時、実際の重量はとても軽いものでしたが、箱に使われた材料が過ごしてきた年月の重みを私は感じました。その後、実際に「待庵」を拝観し、お茶箱から感じた時の流れをより強く感じました。私の感じたこれらの時の重みは、「待庵」が過ごした400年以上の時の積み重ねからきたものだけでなく、「待庵」に宿る千利休の思いやこの場所に思いを寄せる人々の気持ちによるものなのかもしれません。

千利休にとって「待庵」という場所は宇宙のようなものだったのではないかと私は感じています。自分が創造し、支配し、時間を操ることのできる世界。だからこそ全神経を張り巡らせることのできる2畳の狭い空間にしたのではないでしょうか。そこに障子を通して差し込むやわらかな光。何か迷いが生じた時には、的確な道筋をこの光が照らしてくれたのではないかと思いました。

このお茶箱「遥か」は、待庵に流れる時間やそこに寄せられた思いを表現したいと願い、制作しました。古材のお茶箱の内側の黒い塗りを私の感じた「宇宙」とし、待庵からインスピレーションを得たかたちの作品を配しました。作品に付いたにじり口を模した扉を開けると、小さな空間があります。そして暗い空間に2つの窓から光が差し込みます。千利休やそこに招かれた客が見た光に近いものを表現することを意図しています。

この作品が、鑑賞した方の思いや利休への思いが宿る場所になることを願っています。そして、鑑賞する方の過ごす時間に寄り添うような作品になることを期待しています。


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京都ではまだまだ紅葉がきれいに見られます!
ぜひ京都に行かれることがありましたら
ハイアットリージェンシー京都内 セレクトショップ京
「妙喜庵待庵古材茶箱展」にお越しくださいませ。




※セレクトショップ京「妙喜庵待庵古材茶箱展」は
終了いたしました。
お越し下さった皆さま、本当にありがとうございました。