2011年10月17日月曜日

Gallery 工房親「小田薫展―記憶のかたち―」出品作品について② ―双六篇―


こんにちは。
小田薫です。

もう10月の半ば過ぎだというのに、おとといくらいから
夏が戻ってきたようなへんてこなお天気が続いていますね。

さて、いままでもお伝えしてきたように、
小田薫は現在、恵比寿のGallery 工房親にて、
個展を開催しております。

今回は個展に出品している「双六」の作品を
ご紹介しようと思います。


「平成酔いどれ浮世双六」

この作品は今から3年前の2008年に、
同じ藝大の鍛金研究室の助手をしていた清水史さんと
伊丹国際クラフト展に出品した作品です。

当時のニュースで、皇太子ご夫妻のご長女・愛子さまが
「大相撲出世双六」なるもので遊んでいらっしゃるのを見て、
私も何か面白いものが作れるのではないかと思いついて
制作した作品です。

お酒は「記憶をよみがえらせる力」や、
はたまた「記憶をきれいに流す力」を持っています。
私は「記憶」をキーワードに作品を制作しているので、
そのようなお酒の力を作品に利用してみようと思いました。

双六は清水史さんが制作しています。
二十歳になった青年がお酒を飲みながら、
大人になっていくほのぼのストーリーです。

駒の提灯型ぐい飲みは私が制作しています。
赤いものは銅に、白いものは銀に、
それぞれ烏銅を切り嵌め象嵌を施しています。

こんな見かけですが、日本の金工技術をフルに駆使して
制作しています。


「ホッピーでHappyすごろく」

今回の個展のために制作した新作双六です。

こちらも双六は清水史さんが制作しています。
はじめてホッピーを飲む青年が、ホッピーについて学びながら、
幸せになっていくほのぼのストーリーです。

駒のホッピー専用銅カップは私が制作しています。
ホッピーのロゴを鏨で彫り、銀箔で彩色しています。
白ホッピーは金メッキ、黒ホッピーは硫化仕上げを施しています。

Gallery 工房親での個展は今週土曜日、
10月22日までとなっております。

10月20日15時以降と、22日は1日在廊しおります。
皆さまのお越しを心よりお待ちしております。


※Gallery 工房親「小田薫展―記憶のかたち―」は終了いたしました。
お越し下さった皆さま、ありがとうございました。